ステムベアリング、ちゃんとメンテナンスしてますか?
多くの車両で、オーナーとの人生を歩みきった車両は実は一度もメンテナンスされてません、なんて事もあったりします。
と、いうのも整備するのが億劫で実際に症状が出ちゃうまで放置しちゃうことが多いのが事実なんです。
今回はステムベアリングの再生、そのメンテナンス方法を解説します。
一度も開けたことがないけど、したほうがいいのかな?と思った方、朗報です。是非最後までお読みになってくださいね。
ステムベアリングとは?
ステムベアリングはバイクの操舵機能の根幹を担っている非常に重要な部品です。
例えば、ハンドルを切った際の重さや、コーナーを曲がっているときの復元力(セルフステアリングと呼ばれています)など、2輪を自然に扱う上で大きな役割を果たしています。
もし、メンテナンスをせず乗っているとどうなるか・・・
ハンドルが切れなくなったり、セルフステアリングが上手く機能せず上手に曲がれなかったり・・・と、非常に危険です。
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整備・交換頻度
大凡、ステムベアリングが駄目になるのは乗り方にも依りますが、20,000~30,000km程と言われています。
乗り方が大人しい方は100,000km保っている方も居ますし、事故や転倒などでハンドルをぶつけた事がある方は交換したことがある方も居るかも知れません。
しかし、基本的に症状が出てからでは遅い部品なので、定期的に見ましょう。何もせずとも50,000km保つ事も多い為、点検するのは上記の参考距離である20,000~30,000kmの間にするのが良いでしょう。
整備の仕方
自分で整備を行う場合は、基本的にはサービスマニュアルに従ってください。
- 車体の前部をジャッキアップ等で浮かせる
- ホイールを取り外す
- ハンドル等を取り外す
- フロントフォークを取り外す
- トップブリッジのステムナットを緩め、ステムシャフトをフレームから引き抜く
といった流れとなります。
清掃を行うのは、フレームのネック部分の上下のアウターブラケットと、ステムシャフトに嵌合されているベアリングになります。
ステムベアリングに使用すべきグリスはリチウムグリスか、ウレアグリスが良いとされています。
荷重が掛かるからモリブデングリスでも問題ない!と言われている方、きっとオフロード車両に乗っておられますね。
勿論、モリブデングリスでも問題はないのですがステムベアリングに必要とされているのは耐水性とされています。
モリブデングリスは流れていってしまうので、定期的にメンテナンスをされる方はそちらでも問題ないのですが、一般公道で走行し、余程でなければ開けないといった方はウレアグリスをオススメ致します。
ウレアグリスにはステムベアリングに求められている耐水性は勿論、段差等で受ける衝撃もありますので耐圧性も兼ね備えています。
ステムベアリングのメンテナンスの難点
やはり、整備性の悪さです。
アクセスするまでの取り外す部品の多さだけでなく、基本的にはステムを外す・付けるための専用工具も必要です。
また、取付に際してバイクの整備で最も難しい締め具合を感覚で決める、ということが求められます。
基本的にはプロショップや、バイク整備専門店にお任せした方が良いでしょう。
以下に、もし自分で整備したい!となった方の為に必要になる専用工具とオススメのグリースを紹介します。
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まとめ
ステムベアリングは整備は面倒くさいですが、グリスアップや、調子を見るのに分解整備するのは非常に重要です。
私もその周りもステムベアリングを整備することで、非常に乗りやすい車両を作ることを心掛けています。
この記事を読んで気になった方は、是非ステムベアリングの整備について取り組んでみてください。
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