バイクに乗っていると必ず聞いたことがある整備と言えば・・・
エンジンオイルの交換
ですよね!
もちろん、これは無駄な整備等ではなくエンジンを調子良く保たせる為に必ず必要な整備となります。また、頻繁に交換する必要があるモノといえば、それもまたエンジンオイルとなります。
それほど、大事な整備となっているエンジンオイルの選び方、また交換時期などエンジンオイルに関わる基本的な知識を今回の記事では解説していきます!
エンジンオイルって?なぜ交換するの?
エンジンオイルの役割は様々ですが、主に5つあります。
- 潤滑
- 内部の部品の摩擦を低減し、滑らかに動かす
- 密封
- 内部の部品の隙間を密封し、エンジン内部で発生する爆発の力を逃さないようにする
- 冷却
- 発生した熱を吸収し、冷却する
- 清浄
- 内部に発生する汚れをオイルに吸着させ、内部を綺麗に保つ
- 防錆
- 金属表面にオイルの被膜を作り、サビの発生を防ぐ
の5つがあります。
よく、エンジンオイルを血液で例えられる方も居ますが、お風呂の湯に例える、なんて人もいます。
勿論古い血液も使いたくないですが、当然張り替えていないお風呂なんて入りたくないですよね(笑)
ですので、なるべく高頻度で交換したほうが良いのです。
次は、交換頻度について解説します。
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交換頻度について
交換するタイミングは、大まかに2つあります。
一つは走行距離、もう一つは期間です。
走行距離で交換する場合
メーカー基準で交換指定している走行距離は5000km-6000kmが多いです。
が、これはあくまで推奨基準ですので「最低この距離までに交換してください」といった認識で、3000kmという認識が恐らく一般的かと思われます。
しかしながら、スクーターや、小排気量のバイクにおいては3000kmでもかなり遅いサイクルかもしれません。
なぜならば、オイルの絶対容量が少ないから。
この場合、1L × 1000kmとして、オイル容量が1Lであれば1000km毎に交換することが最も良いと感じます。
原付や原付2種など小排気量の車両 | 1L × 1000kmをお勧めします |
軽二輪(250cc等) | 2000kmを基準に最大でも3000km程で交換 |
400cc以上 | 3000kmを基準に。でも早めの交換サイクルをオススメします。 |
期間で交換する場合
こちらも一般的には6ヶ月毎に交換するのが良いとされています。
ただし、これは春や秋のような穏やかな季節で6ヶ月。
最もエンジンオイルにとって過酷な期間は夏や冬です。夏や冬が過ぎたら交換するといったサイクルでも構わないでしょう。
当然、まだ期間があるからといって、走行距離が5000km等超えてしまうなんてことはないようにしてください。走行距離を走っていなくとも6ヶ月(夏や冬が過ぎれば)交換といったようにしてください。
6ヶ月以内 | 走行距離が来れば交換 |
6ヶ月以降 | 期間で交換 |
真夏や真冬が来た | 季節が過ぎれば交換 |
こんな場合は早めに
走行距離や期間だけでなく、オイル交換のサイクルを早めることがあります。
それは高回転を用いる様なスポーツ走行や、サーキット走行です。
これらはエンジンオイルの能力を最大限に引き出すものでもありますが、同時にエンジンオイルにとって非常に過酷な状況です。
勿論、エンジンにダメージを与えないためにそういった走行をする場合は高頻度で交換するようにしましょう。サイクルを1.5倍から2倍へ早めても構いません。サーキット走行する方の中ではタイヤ交換=オイル交換な方も居るそうです。
スポーツ走行をする | 1L × 750km か 1L × 500km (2000km交換) |
サーキット走行をする | 2回走行毎や、タイヤ交換と同時(等) |
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粘度の選び方
エンジンオイルを量販店で探すと、何十種類もあってどれを選べばいいか分かりません!
ですが、ある一定の基準があります。そこから絞り込んで行けば幾つか見つかります。
まず、粘度です。
自分のバイクに入っているバイクの粘度を調べましょう!
もし分からない場合はこちらから検索してみてください。詳細情報のページに載っているかもしれません。
また多くのバイクでは10W-40が指定されていることが多いです。
10Wの前半部分では、冷間時の粘度を表しています。
40の後半部分では、温間時の粘度を表しています。
どちらも、数字が大きくなればなるほど、粘性が高くなります(固くなります)。至極単純に数値が大きくなれば油膜が厚くなると考えて差し支えありません。
基本的には指定が10W-40の場合はその粘度を入れておけば間違いないです!
寒い場合
ですが、寒冷地や極寒の気候では、オイルの粘度を上げることが推奨される場合があります。
寒い環境ではオイルが固まりやすくなり、エンジン始動時に潤滑が不十分になることがあります。そんな時に低粘度のオイルを使用することで、始動時のエンジン保護を強化できる場合があります!
暑い場合
また、逆に、真夏の高温時や、高負荷で走行する場合(たとえばサーキット走行や高速走行が多い場合)には、高粘度のオイルが適していることがあります。
高温時には、オイルが柔らかくなり過ぎるとエンジン内部での油膜切れが発生し、消耗が早まる可能性があります。高粘度のオイルは温度が上がったとしても油膜切れを起こしづらく、潤滑効果を維持することができます!
こんなときは
以下のような例な時に数値を変化させていくと良いかもしれません!
真冬に沢山乗る予定 | 前半部分のWの数値を低くしていく(例:0Wや5W) |
真夏にたくさん乗る予定 | 前半部分の数字を大きくする(15Wなど) |
エンジンから白煙が出ている | 前半・後半の数字を大きくする(20W-50など) |
過走行車・旧車である | 前半・後半の数字を大きくする(20W-50など) |
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オイルのグレード
エンジンオイルには「API」や「JASO」といった規格に基づくグレードがあります。通常は、バイクメーカーが指定するグレードを選ぶのが安全ですが、使用状況に応じてグレードを変更することもあります。
ここでは細かい規格に基づいた説明はしません!単純な説明だけしますので、軽く流して見てください。
API規格
最もよく見られる規格では「API」規格があります。
API規格では、一般的に先頭にSが付き、後ろにつくアルファベットがAより大きくなっていくに従って最新の車両に対応したオイルになります。
(ただし、Cが付く場合はディーゼルエンジン向けですので、一般的にバイクに使うことは出来ません)
例:「SJ」「SL」「SM」「SN」等。
一般的にはSL、SMが使用されており、こちらを使用すれば問題ありません。
JASO規格
JASO規格では、上記API規格などの条件を満たしたものから試験を行い、より単純に4グレードにて分類しています。
例: 「MA」「MA1」「MA2」「MB」等。
HONDAの純正オイルではMA及び、MB規格の2種類をラインナップしています。
グレードを変えるときはどんなとき?
一般的にグレードを変えることはリスクとなり得る場合があります。
例えば、1980年代の車両に最新のオイルを入れた場合、特性が合わずむしろエンジンにダメージを与えてしまう可能性があります。また、当然最新の車両に古い規格のオイルを入れてしまっても同様です。
ただ単に「オイル漏れが生じる」程度の問題であれば、現代製作されているガスケット等に交換すれば問題なく最新のオイルを使用できる場合もあります。
単純な考えで大きくグレードを変えることはしないようにしましょう。
まとめ
エンジンオイルについて、少し知っていただけたでしょうか?
愛車を長く乗っていただくために必要な重要整備のオイル交換、簡単な説明になりますが、以上となります。次回、詳しく細かく説明していきますので、その記事も是非ご覧になってください!
この記事を読んで気になった方は、この記事を参考に是非オイル交換について取り組んでみてください。
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